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CTOを採用する前に、技術顧問で足りるか判断する基準

CTO採用と技術顧問・CTO代行の分岐は、肩書きではなく今四半期の意思決定量で切る。採用前に顧問で足りるかの判断軸を整理します。

村田 文太郎/代表取締役
  • CTO代行
  • 組織
  • 技術戦略

「CTOを採用したい。でも良い人が半年見つからない。」——その間、技術判断は止まり、採用要件だけが肥大化する。

一方で「とりあえず顧問を入れれば採用しなくて済む」も危ない。権限も稼働も曖昧なまま週1ミーティングが増えるだけになる。

今四半期に必要なのは「常駐の肩書き」か「意思決定に入れる外部の質」か。ここを先に切る。 採用と顧問は代替ではなく、役割の組み合わせだ。

結論:意思決定量で切る

状況向きやすい選択
週次で技術・組織の意思決定が滞り、経営に届かない顧問/CTO代行を先に検討
実装・採用・評価の日常運用まで内製で回したいCTO採用を主軸
採用は進めるが、四半期内に判断を止められない顧問で空白を埋めつつ採用並行
「強い人を置けば負債が消える」期待だけどちらも始めず、成功条件を先に書く

顧問は採用の廉価版ではない。決める場に入り、優先順位を固定する役だ。日常の1on1や評価運用まで外に出すなら、それは採用かEM設計の話になる。

事例1:採用待ち6ヶ月で止まった組織

匿名化した一例だ。従業員100名規模の事業会社。CTO求人を出してから6ヶ月、書類は来るが「事業フェーズと合わない」で決まらない。その間、認証基盤の刷新と採用計画がどちらも棚上げされた。

分岐点は3ヶ月目にあった。求人を止めず、週2日の技術顧問を入れ、刷新の「やる/やらない」と採用要件の再定義だけを先に進めたチームは、翌四半期に内定が出た。顧問なしで求人票だけ磨いていたチームは、同じ議論を繰り返した。

事例2:顧問3ヶ月で後任採用につなげた組織

別の一例。シリーズB直後、週3日のCTO代行が入った。最初の90日で優先順位表と小さな改善を残し、その型を求人票と面接設問に落とした。結果、社内で「どんなCTOが必要か」が言語化され、採用が前進した。

顧問の価値はコード量ではない。採用要件を事実で書き換えられるかだ。

論点:権限・稼働・機密・コスト

  • 権限: 優先順位会議に入れるか。入れない顧問は報告係になる
  • 稼働: 週1の壁打ちだけでは、障害やリリース判断に間に合わないことが多い
  • 機密: ソース・数値・人事にどこまで触れるか。契約で先に決める
  • コスト: 採用の年収総額と、空白期間の機会損失を並べて見る。顧問費だけの比較は歪む

判断軸:顧問にする/採用を急ぐ

やる(顧問・代行を先に)やらない(採用を主に)
四半期内に技術投資の優先順位を確定したい日常のマネジメントと評価制度まで内製で回したい
経営と現場の翻訳者が不在すでに意思決定は回っており、実行の人手だけ不足
採用要件が「なんでもできる人」で膨らんでいる要件が明確で、面接パイプラインも動いている

次に確認すること

  1. 今四半期に「止まると困る意思決定」は週何件あるか
  2. 顧問に求める権限(会議・リポジトリ・数値)は何か
  3. 成功条件は90日で何が決まる/動くか書けているか
  4. 採用と顧問を並行する場合の役割分担は明示したか
  5. 「負債一掃」を成功条件にしていないか

まとめ

CTO採用の前に問うべきは、肩書きの穴ではなく意思決定の空白だ。空白が四半期の事業速度に効くなら顧問・代行を先に置く。日常運用まで内製で持つなら採用を主軸にする。期待値が「強い人が全部やってくれる」のままなら、どちらを入れても現場は変わらない。


CTO代行・技術顧問の相談は、お問い合わせフォーム からどうぞ。

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