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オフショア/ニアショアを混ぜるときに見る比較軸
単価差だけでオフショアを選ぶと要件曖昧と相性が悪い。時差・言語・ドメイン・品質ゲート。国内/ニア/オフの比較軸と赤旗を整理します。
村田 文太郎/代表取締役
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「オフショアなら単価が下がる。」——その差分だけで決めると、要件が曖昧な案件ほど総コストが上がる。安さは人月単価に現れ、高さは手戻りと時差と品質ゲートに現れる。
国内/ニアショア/オフショアは優劣ではなく、案件の不確実性との相性の問題だ。
比較軸は単価ではなく、時差・言語・ドメイン・品質ゲートだ。
比較表
| 軸 | 国内中心 | ニアショア | オフショア |
|---|---|---|---|
| 時差 | 小さい | 小さい〜中 | 大きいことが多い |
| 言語・文脈 | 共有しやすい | 設計次第 | 文書化コストが高い |
| ドメイン理解 | 近いことが多い | 橋渡し役が鍵 | 橋渡しなしは危険 |
| 品質ゲート | 近接レビューがしやすい | ゲート設計が必要 | ゲートなしだと破綻しやすい |
| 向く仕事 | 変更が多い探索 | 明確化した実装の一部 | 仕様が固い量産的作業 |
赤旗
- 要件定義が薄いのに、最大のコスト削減手段としてオフを採用
- 発注側に橋渡し(日本語と仕様の翻訳)がいない
- 受け入れテストの責任が曖昧
- 「単価×人月」だけで他社比較している
短い事例
匿名化した一例。画面数の多い管理機能をオフに出し、核のドメインは国内。仕様書を週次で固めるゲートを置いたチームは、単価差を概ね総コストに残せた。逆に、探索中の新規機能までオフに出したチームは、時差付きの手戻りで国内より高くついた。
判断軸
| 混ぜてよい | やめる/国内に戻す |
|---|---|
| 仕様が文書で凍結でき、受け入れ基準がある | 毎週の発見が本体の開発 |
| 橋渡し役と品質ゲートが予算に入っている | 単価差だけが理由 |
| ドメイン核は近いチームが持つ | 核も周辺も距離の遠い体制 |
次に確認すること
- 不確実性が高い領域はどこか(そこを遠くにしていないか)
- 橋渡し役は誰か
- レビューと受入のゲートは週次であるか
- 時差を前提にしたコミュニケーション設計はあるか
- 単価以外の総コスト試算をしたか
まとめ
オフショア/ニアショアは節約の魔法ではない。固い作業を遠くに、揺れる判断を近くに置くための配置だ。単価表の前に、比較軸の表を埋める。そこが空なら、まず国内で境界を決める方が安いことが多い。
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