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保守・運用を外注する前のSLAチェックリスト

納品後の障害で連絡が遅い問題は、SLAの時間だけでは解けない。一次受付・判断者・変更窓・費用。運用外注前のチェックリストを整理します。

村田 文太郎/代表取締役
  • 受託開発
  • 契約
  • 発注失敗回避

「保守契約を結んだのに、障害の夜に誰も出ない。」——時間のSLA(例: 4時間以内)だけ書いて安心する案件で起きやすい。

運用外注で見るべきは、時計だけではない。誰が一次を受け、誰が事業判断し、いつ変更でき、いくらかかるかだ。ここが空だと、SLAは報告書の数字になる。

SLAは時間だけでなく「誰が判断するか」まで含めて設計する。

チェックリスト

項目確認すること
一次受付窓口、チャネル、受付時間、休日の扱い
重大度定義何が緊急か。売上停止/データ破損などの定義
エスカレーション何分で誰に上がるか。発注側の決裁者は誰か
対応内容復旧/原因調査/恒久対策のどこまでが月額に含まれるか
変更窓リリース・メンテの曜日と承認者
監視誰のツールで、アラートの宛先はどこか
費用超過・緊急出勤・スコープ外の単価
終了契約終了時の引き継ぎとデータの扱い

赤旗

  • 「ベストエフォート」のみで重大度定義がない
  • 月額に何が含まれるか一覧がない
  • 発注側の決裁者が夜間不在で、エスカレーションが止まる
  • 監視は受託側画面のみで、発注側が状況を見られない

短い事例

匿名化した一例。月額保守を結んだが、重大障害時の「サービス停止判断」が発注側にしかなく、連絡網が営業時間前提だった。結果、SLAの初動は守っても、事業判断で2時間空いた。時間の条項より、判断者の連絡設計が弱点だった。

判断軸

外注運用が向く内製監視を厚くする
一次切り分けと定型復旧が主事業判断と仕様変更が障害対応の本体
重大度と費用が契約で明確「とりあえず見てほしい」が月額の中身
引き継ぎ可能なRunbookがある属人的な本番知識だけが現場にある

次に確認すること

  1. 重大度定義は発注側の言葉で書かれているか
  2. 夜間の決裁者は名前であるか
  3. 月額に含まれる作業一覧はあるか
  4. 監視の閲覧権限は発注側にあるか
  5. 契約終了時の引き継ぎは条項か

まとめ

保守・運用の外注は、安心料の月額ではない。受付・判断・変更・費用をSLAに落とせて初めて機能する。時間だけ書いて満足しない。障害の夜に動く設計かどうかを、契約前に机上で一度通す。


保守・運用設計を含む相談は、お問い合わせフォーム からどうぞ。

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